さて今回は、合同会社の登記が無事に完了した私が、次に直面した「法人のインフラ構築(お金の流れるシステム作り)」における、重要な実務ステージについてお話しします。
せっかく会社を作っても、法人名義の銀行口座が作れなければ、銀行からの融資を実行してもらうことも、入居者さんからの家賃を自動集金することもできません。ネットの投資情報を見ていると、「メガバンクに法人口座を申し込みに行ったら一瞬で門前払いされた…」「ネット銀行の書類審査であっさり落とされた…」という大家さんの悲鳴を本当によく耳にしますよね。
私たち地元のサラリーマン大家の強い味方になってくれるのは、大都市のメガバンクではなく【信用金庫(信金)】かと思います。信金は、地域密着を掲げているため、設立したばかりの実績のない法人であっても、比較的親身になって口座を開設しやすい傾向にあります。
ただし、近年のマネーロンダリング(資金洗浄)対策の強化に伴い、「本当にここでまっとうな事業を行っているのか?」という事業の実態について、窓口や実地で非常に厳格に確認されるため事前の準備が必要不可欠です。
私が実際に信用金庫で法人口座を開設し、一発で審査をクリアした手順には、大きく分けると次の【4つの具体的なステップ(ロードマップ)】が存在します。
■ ステップ①:「必要書類」を事前に準備する
まずは、信金の審査の土台となる以下の必要書類を、事前に完璧に揃えてインフラを整えます。
- 1. 履歴事項全部証明書(会社の登記簿謄本):発行から3ヶ月〜6ヶ月以内のもの。
- 2. 法人の印鑑証明書:こちらも謄本と同じく発行から3ヶ月〜6ヶ月以内のもの。
- 3. 会社の定款(ていかん):会社の事業内容や組織の運営のルールが記載されたもの。
- 4. 来店者の本人確認書類:運転免許証やマイナンバーカードなど。
- 5. 法人の実印 および 銀行印
- 6. 実際の事業実態を確認できる書類:アパートの売買契約書、購入時の事業計画書、会社の名刺、開設済みのブログの画面など、「ペーパーカンパニーではない証拠(一次情報)」を両手に握りしめておくことが最大のディフェンスになります。
■ ステップ②:窓口での申し込みと「事前の面談予約」の獲得
書類が整ったら、いよいよ口座開設の申し込みを行います。法人口座の場合、個人口座のようにいきなり窓口へ突撃しても対応してもらえません。【必ず事前にその信用金庫の店舗に電話で連絡を入れ、法人口座開設の『面談予約』を先手で取ってから伺う】という手続きが絶対のロジック(マナー)になります。
■ ステップ③:「対面面談」と「事務所の実地確認」
ここが信金の審査の最大の核心(勝負どころ)です。口座開設にあたっては、信金の担当者による厳しい面接と実地確認が行われます。
- 対面でのヒアリング面談(面接):
信金の応接室などに案内され、「なぜ、大手の銀行ではなく地元の当金庫を選んだのか?」「具体的にどのような事業(アパート賃貸など)を行っているのか?」「主な資金の出入り(家賃の入金元やローンの返済先)はどこなのか?」といった、事業計画や資金用途について詳細なヒアリング(尋問)があります。ここを他人任せにせず、代表者であるあなた自身が数字のロジックを元にしっかりと熱意を持って説明できるようにする必要があります。 - 事業者への実地確認:
面談の後、信金の担当者が【実際に法人の本店所在地(事務所)を直接訪問し、本当にそこで事業が行われているのかを目視で確認するケース】が多くあります。自宅を本店にしている場合は、「会社としての表札や看板は出ているか?」「仕事をするためのPCやデスク、固定電話はあるか?」といった実態をチェックされます。ここで幽霊会社だと判断された瞬間に審査落ち(破綻)しますので、現場の環境を完璧に整えておくことが最強のシールドになるんですよ。
■ ステップ④:審査通過!口座開設完了と初期設定
この厳格な関所(面談と実地確認)をすべて無事に通過すると、いよいよ審査通過となり法人口座が開設されます。【申し込みから、全ての審査が完了して法人口座が作れるまでの期間は、だいたい1週間〜3週間程度】がリアルな流れ(タイムスケジュール)になります。
一般的に口座を作るために実地確認があるとは驚きましたが、やはりこのあたりが個人と法人口座の違いなのですね。


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